第6回クオレの会演奏会
楽屋レポート特別編
●阪本朋子さんからのメッセージ●

クオレの会コンサートのピアノを担当致しております阪本朋子です。
第6回コンサートも大盛会の内に終える事が出来、感謝と感激で
一杯です。

今回は、敬老の日と重なった事もあり、それぞれの演奏者が人生を
振り返って今思う事、というのがテーマでした。
歌手の皆様は、舞台の上から話されましたが、私はこのホームページ
の中でお話させて頂きます。

この一枚の写真をご覧下さい。



これは、終演後、楽屋入り口にて撮影したものです。私のお隣の方を
御紹介致します。(株)日本スピンドルの社長、齊藤十内氏です。

日本スピンドル・・・! そうです。あのJR福知山線脱線事故の折、
社長の司令のもと、社員の皆さんが一丸となって事故現場での救助活動
を行ったという、あの会社の社長です。

実は私も、スピンドルの社員の方によって、病院まで搬送して頂いた一
人です。あれから2年半の歳月が経とうとしています。あの事故に不幸
にして巻き込まれてしまわれた多くの方々のこの2年半は、どのような
ものだったのでしょうか・・・・。
思い出すたびに胸が痛みます。電車に乗って、事故現場を通るたびに、
一瞬にして消えてしまった多くの命の事を思います。

そう言えば、救助活動された方の中にも、PTSDにかかられた方が
いらっしゃると伺いました・・・・。本当に悲しすぎる事故でした。

事故以来、「生きているという事は、使える時間があるという事」を
はっきりと自覚致しました私は、音楽と共に歩める幸せに目覚めました。
特に、共有する時間と空間から生み出される【生の音楽】は、生命の輝き
そのものです。

第6回コンサートも、超満員のお客様の熱気の中、素晴らしい仲間達と
音楽によって心が響き合いました。

実は、お客様の中には、あの事故の時同じ病院にかつぎ込まれた入院仲間
もいました(少しずつ元気になられています)。
齊藤社長も、スピンドルの社員の方々も、第4回コンサート(事故後3ヶ月)
から毎回応援に来て下さっています。

今までに頂きました励ましや優しさは、私の心(クオレ)にずっと響き続け
ています。
この場をお借りして御礼申し上げます。そして、これからも精一杯音楽の道
を精進致します。

第6回コンサートを終えて、思いつくままに書きました。
(平成19年10月23日)


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